「若いうちにはじめた方がよいこと」にはさまざまありますが、歯列矯正もそのひとつです。
今回は、小児の歯列矯正について、お話しします。
何歳から歯列矯正治療は可能?
「いつ頃、矯正治療をはじめたらいいのか」と悩まれる方も多いです。
小児の歯列矯正は、乳歯が残っている時期から矯正治療を行う「第一期治療」と、永久歯が生え揃ってから行う「第二期治療」があります。
第一期治療は、だいたい5〜6歳からスタートすることが可能とされています。
しかし開始年齢はあくまでも目安です。
どのタイミングから治療が必要であるかは自己判断できかねるため、早めの受診をおすすめしています。
歯科医院としては、歯が生えた瞬間からおくちの健康管理はスタートしています。
目安の年齢より幼くても矯正相談は可能ですので、お気軽にお声かけくださいね。
乳歯が残っている時期からの矯正治療
矯正治療は「歯を綺麗に並べていく」という印象をお持ちではないでしょうか。
「乳歯は生え変わるのに矯正するの?」と疑問に思うかもしれませんね。
じつは乳歯が残っている時期の矯正治療は、永久歯の矯正方法とは少し違います。
生え変わりの時期に行う第一期治療は、アゴの成長を促すことを目的としています。
アゴをきちんと成長させることで、永久歯が生えてくるときに必要なスペースを確保する、というわけです。
この時期からの矯正治療の方法は、大きく3種類に分けられます。
「取り外しできるタイプ」「おくちの中に固定するタイプ」「アゴや額に固定するタイプ」を症状に合わせて使い分け、矯正治療を行います。
比較的手軽にはじめられるのが取り外しできるタイプの治療ですが、歯科医師とおくちの状態を確認したうえで、最適な治療法を選ぶようにしましょう。
プレオルソはどんな治療法?メリットは?
さまざまな小児の矯正治療のなかに、プレオルソとよばれる治療法があります。
マウスピース型の装置を使って行う矯正治療なのですが、小児に特化した治療法です。
プレオルソによる矯正治療の特徴と、メリットについてお話ししていきます。
プレオルソはやわらかいシリコン素材で作られており、痛みや違和感を抑えることができます。
お子さんの治療において、痛みや違和感が大きいとなかなか継続が難しいこともあるため、そういった負担を軽減できる治療法といえるでしょう。
また、マウスピースを作るための歯型を必要としない、というのも大きな特徴のひとつです。
大人のマウスピース矯正では専用のマウスピースを作るため、歯型をとる必要があります。
まだおくちの小さなお子さんの中には、歯型とりが難しく、嫌がることも多いです。
プレオルソは、既製のマウスピースで簡単に始めることができます。
日中の装着時間が短いため、学校や習い事に着けていく必要がありません。
夜寝ている間と、日中の1時間、可能であれば長時間装着してもらってもかまいませんが、日常生活を送るうえであまり気にすることなく矯正治療を行えます。
おくちの中に固定するタイプの装置では、どうしても清掃不良が起こりやすく、むし歯のリスクが高くなってしまいがちです。
プレオルソはマウスピース型の矯正なので、歯磨きは装置を気にすることなく行うことができます。
また費用の面でも、プレオルソは一般的なワイヤー矯正などと比べるとリーズナブルな価格で治療することが可能です。
早めの受診で可能性を広げましょう!
矯正治療は大人になってからでも十分可能ですが、抜歯する必要があったり、痛みを感じやすかったりと、デメリットもあります。
小児矯正は成長に合わせた矯正治療で、無理なく綺麗な歯並び・噛み合わせを目指すことが可能です。
早めに歯科医院で相談することをおすすめします。